アナウンサーコラム

アナウンサーコラム第7回 村田智啓アナウンサー

2018年7月2日

時代とともに、言葉は変わる。

例えば、1度きりのチャンスをものにした場合、
今風に言えば「ワンチャンを生かす」となる。

ワンチャンとは“ワンチャンス”のことだが、
普通に考えれば犬のことである。

高校野球も、時代とともに変わってきた。

ある監督が言うには、
「昔は『辛抱・我慢』。今は『尊重・共有』。
時代に合わせて指導方法を変えなければ、選手たちはついてこない。」

一方で、変わらない魅力もある。
高校野球を取材すると、そう思わせてくれる数々の言葉に出会う。

「打線の繋がりは、心の繋がり」

絶体絶命のチームが、驚異的な追い上げ、
あるいは奇跡的な逆転劇を演じることが、高校野球にはよくある。
ピンチでも仲間を疑わず、勝利を信じる心が逆境を覆す。
みんなで育ててきた結束力が、ミラクルを起こしてきた。

「無限に挑戦せよ」

人は、挑戦しなくなったら向上心を無くす。
でも、1度挑戦して満足したら、自分に都合のいい限界を作るのもまた人である。
挑戦とは、自分に限界を作らないこと。
将来を見据え、野球を通して選手たちに説く指導者がいた。

「勝って泣き、負けて笑える人生を」

これが真に“やり切る”ということ。
やり残したことはないか、妥協したことはないか。
自分に嘘をつかない潔さが、勝者の涙、敗者の笑顔を生むのかもしれない。
もちろん、負けた時の涙もまた、美しい。

高校野球は、色々なことを教えてくれる。
見るものを惹きつけ、心を揺さぶり、熱くしてくれる。
私はこの高校野球から、人生をよりよくするヒントをもらっている。

今年は、100回大会。
先人たちが育ててくれた高校野球に感謝しながら、今年も全力を尽くしたい。

一瞬一瞬に目を凝らし、感動を掴む。

ワンチャンを生かしたい。

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